2026-08-22
図面がない部品を作る方法|現物から復元できるか確認する流れ

「この部品を作り直してほしい」と町工場に相談したら、「図面がないとできません」と断られた——。
そんな経験はありませんか?
古い設備の交換部品、メーカーが製造中止にしたパーツ、海外製設備の消耗品。いずれも図面が残っていないために、どこにも頼めないというケースは珍しくありません。
ただし、図面がない部品でも、現物の状態によっては復元・製作を検討できる場合があります。 まずは3Dスキャンで形状をデータ化できるか、用途に合う方法があるかを確認します。
「図面がないとできません」と断られる理由
一般的な機械加工業者は、図面をもとに加工プログラムを組んで部品を製作します。そのため、図面がないと「何をどう作ればいいかわからない」という状態になり、対応を断られることがあります。
これは加工業者が悪いわけではなく、従来の製造プロセスでは図面が不可欠だからです。
では、図面なしで部品を作るにはどうすればいいのか。その答えがリバースエンジニアリングです。

なぜ図面なしでも製作を検討できるのか
リバースエンジニアリングとは、既存の部品(現物)から形状データを取得し、そのデータをもとに部品を再製作する技術です。
3Dスキャンによるデータ化
3Dスキャナで部品を360度スキャンし、形状・寸法をデジタルデータとして取得します。
- 複雑な曲面や細かな形状の計測を検討できる
- ノギスやマイクロメーターでは測りにくい形状も確認できる場合がある
- 必要に応じて図面化・CADデータ化を検討できる
CADデータの作成
スキャンデータをもとに、製作用の3DCADデータを生成します。破損・摩耗している部分は、残っている形状や用途を確認したうえで補正・修復を検討します。

3Dプリントまたは加工で製作
CADデータが作成できれば、3Dプリントや切削加工など、用途に応じた方法で部品製作を検討します。
つまり、「現物 → スキャン → データ → 製作検討」の流れで、図面がない部品でも対応可否を判断できます。
相談できる部品の例
工場設備の交換部品(製造中止品)
- メーカーがサポートを終了した古い設備の部品
- 生産ラインで使用されている消耗部品(ギア、カバー、ブラケット等)
- 手加工で修正されており、元の図面と形状が異なる部品
金型・治具の復元
- 破損した金型の一部を復元できるか確認したい
- 現場で使用している治具の予備品を作れるか相談したい
- 図面が残っていない自社製治具の複製を検討したい
海外製設備の代替部品
- 海外メーカーに問い合わせても対応してもらえない部品
- 納期が数ヶ月かかる海外調達品の代替
- 言語や時差の壁で調達が進まないケース
依頼から納品までの流れ
STEP 1: お問い合わせ
電話・FAX・お問い合わせフォームよりご連絡ください。対象物の写真をお送りいただけるとスムーズです。
STEP 2: 現物確認
対象物を確認し、スキャン・製作の対応可否を判断します。現物の郵送、またはご来社での持ち込みに対応しています。
STEP 3: お見積り
形状・サイズ・素材・作業内容をもとに、費用と納期をご案内します。
STEP 4: 3Dスキャン・データ作成
3Dスキャナで現物をスキャンし、CADデータ作成を進めます。必要に応じて2D図面化も検討します。
STEP 5: 3Dプリント(製作)
用途に合う素材を確認したうえで造形を進めます。完成後、寸法・形状を検品して納品します。
費用について
費用は対象物の形状・サイズ・素材・作業内容によって異なります。
まずは「作れるかどうか」の相談だけでも大丈夫です。 対象物の写真をお送りいただければ、対応可否と概算の目安をご案内できます。
業者を選ぶ5つのチェックポイント
部品復元を依頼する業者を選ぶ際には、以下のポイントを確認してください。
1. 図面なし・現物のみで対応できるか
3Dスキャナを保有し、リバースエンジニアリングに対応しているかどうかを確認しましょう。「図面が必要です」と言われる業者では相談が進みにくい場合があります。
2. 1個から対応してくれるか
「最小ロット100個」のような条件がないか確認しましょう。設備部品の復元は1個だけ必要なケースも多くあります。
3. スキャンからプリントまで一貫対応できるか
スキャンとプリントが別の業者だと、やり取りが増えて時間もコストもかかります。一貫対応できる業者の方がスムーズです。
4. 対応素材が用途に合っているか
樹脂のみ対応なのか、ゴム素材や耐熱素材にも対応できるのか。実際の使用環境に合う素材を選べるかを確認しましょう。
5. 事前に相談・見積もりができるか
製作可否を判断するために、事前の相談や見積もりが可能かどうか。「送ってみないとわからない」ではなく、写真やヒアリングで概算を出してくれる業者が安心です。
当社の対応について
別役ロボット工業では、3Dスキャンによるデータ化から3Dプリントによる部品復元の検討まで、一貫してご相談いただけます。
- 図面なしの相談可 — 現物から3Dスキャンでデータ化できるか確認
- 1個から相談可 — 小ロット・少量も個別に判断
- スキャンからプリントまで一貫して相談可能
- 対応サイズの目安: おおよそ1000mm程度まで。形状・重量・条件により個別判断
- 対応素材: アクリル樹脂、耐熱アクリル樹脂(100〜120度対応)、シリコーンゴム(高硬度・低硬度)
- 精度の目安: 1/100mmオーダー。実際の精度は形状・素材・造形条件により異なります
- 出力形式: STL / STEP / OBJ / DXF / 3MF
「こんな部品でも対応できる?」という段階でも構いません。まずはお気軽にご相談ください。
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よくある質問
- Q. 図面やCADデータがなくても依頼できますか?
- 現物の状態や用途を確認したうえで判断します。3Dスキャンで形状データを取得し、CADデータ作成や製作を検討できる場合があります。
- Q. 壊れている部品でも復元できますか?
- 元の形状がどの程度残っているかを確認したうえで判断します。欠けや摩耗がある場合は、用途を伺ったうえで補正・再設計を検討します。
- Q. 1個だけでも対応してもらえますか?
- 1個からご相談いただけます。形状・素材・用途を確認し、製作できるかどうかを判断します。
- Q. 費用はどのくらいかかりますか?
- 形状・素材・サイズ・作業内容によって異なります。まずは対象物を確認し、対応可否と概算の目安からご案内します。
- Q. 対応できない部品はありますか?
- 透明素材や鏡面仕上げ、完全に囲われた内部構造はスキャンが難しい場合があります。判断が難しい場合も、まずは写真だけでご相談ください。
- Q. 遠方からでも依頼できますか?
- 遠方からでもご相談いただけます。まずは対象物の写真をお送りいただき、現物確認が必要かどうかを含めて進め方をご案内します。